カメラのせいの・清野喜親
駅に向かう通り道に在るカメラ屋さん。ショーウインドウには最新のデジタルカメラなどと言うものは一切無く、クラシカルなカメラ、それもかなりの年代物が並んでいる。中古のカメラ店かなーっと言う雰囲気も漂っているが、カメラには値札などは付いておらず売り物なのかどうかも不明である。お店は、閉まっていることも結構有り、前を通るたびに、今日は開いてるかな?っと気になっていた。
先日、駅からの帰り道に丁度、店主らしきおじさんが店の前に立っていたので、お話を伺ってみると、とても気さくで親切な方。後日、改めてお話を伺いに行ってきた。
カメラのせいの店主・清野喜親(よしちか)さんは、昭和44年頃この地にお店を開き、お店を経営する傍ら税務大学で教鞭をとったり、当時まだ珍しいブローニー版カメラでの撮影を楽しみ、追求する会「マミヤ会」(現在の札幌ブローニー・フォトクラブ)を立ち上げるなど、まさにカメラ職人な方である。
おじさんの愛機を見せてくださいと言うと早速、Hasselblad、Linhof、Mamiya、Canon 7等を出して来てくれた。アナログカメラにはめっぽう弱い我輩には、名前は聞いたことがあるが実際には、、、と言うものばかり。そのやさしいまなざしや口調で一台一台を丁寧に解説してくれる姿からは、カメラに対する熱意がズシリと伝わってくる(写真左上はLinhofのアオリを操作中)。
清野さんと愛機を前に、ちょっと気恥ずかしさを感じながらデジカメで撮らせて頂いた。話はカメラから撮影、資料整理に至るまで。最後にアンセル・アダムスの写真集を取り出し、構図や光について熱心に解説してくれたのが、とても印象的だった。帰り際、振り返ると、その少しくたびれた看板が「カメラ職人ここに有り」っと誇らしげにさえみえましたぁ。
p.s.
パノラマ写真を撮るに当たり、作り方を説明したところ、直ぐに理解され、ニャっと笑って「ひきょーものぉ〜」と一言。
【カメラのせいの】
住所:北海道札幌市西区八軒1条西1丁目
電話:011-631-4925
【関連情報】
Wikipedia:写真フィルム
Wikipedia:ブローニーフィルム
Wikipedia:リンホフ
Wikipedia:アンセル・アダムス
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こんばんは。
右手の奥の方にMacintosh LC575?が見えますね。
おじさんはマックユーザーでもあるのかな。
shikanoさん、どーもです。
>右手の奥の方にMacintosh LC575?が見えますね。
LC520 or 575でしょうか。
むむむ、、、この機種を直ぐに見破るとは、お互い、よいお年でございますョ。
>おじさんはマックユーザーでもあるのかな。
どうも、火は入っていないような気配、、、
おじさんのお人柄でしょうか、中古カメラとか、パソコンとか集まってくるそうです。
inagi時代から密かに楽しみにしてた仕事場シリーズですが、“札幌版”も着々と作品数が増えてますね。はろー書店といい皆さんイイ顔してますなぁ。
takagiさん、どーもです。
なんとか冬も越し、札幌に馴染んできましたよぉ。
おじさんの解説付き(パノラマ)で、じっくり味わいました。
こんなカメラ屋さんと出会えた人はきっと素敵な写真ライフを送れるでしょうね。
soooくん、どーも。
量販店やデジタルカメラの利便性を享受している自分が言うのも矛盾していますが、こんなおやじさんのお店が一日でも長ーく在り続けてほしいものですよねぇ。
京都の、超激安を売りにしつつも、情報豊かでサロン的な存在だった「吾妻忠商会」が昨年12月に突然閉店してしまいました。ココまで魔窟な感じでは無いものの、雰囲気はまさにこんな感じ。ああ、あのオッチャンにもう一度会いたいなぁ…って、思い出してしまいました。
そういえば、カメラ屋さんとプラモデル屋さんに、同じ臭いを感じるのはボクだけでしょうか?
にのみやさん、どーもです。
>カメラ屋さんとプラモデル屋さんに、同じ臭いを感じるのはボクだけでしょうか?
プラモデル屋さんもいーですよネ、近々予定あり、、、
たどりついたらなんとカメラ屋のおっさん。(失礼)
そうとうご高齢。白黒で存在感有りすぎです。人
を撮ると言う行為が出ていてほのぼの感じだ伝
わってきます。
デジタルなのにフイルムで撮影したのではと思わ
せる画像です。撮る人と撮られる人のいい意味で
の緊張感が伝わります。
こういったカメラ屋さん、続いてほしいですね。
最後に、不謹慎を一言。(削除間違いなし)
いつの日かお亡くなりになってお通夜かお葬式に
常連がドッドとフル装備の機材一式担いで集まって
記念撮影。これはすごい。ムー参加したい。
通りすがり様、お立ち寄り有り難うございます。
>こういったカメラ屋さん、続いてほしいですね。
気軽に立ち寄って、カメラについて教わったり、雑談したり、そのゆるりとした時間が何よりです。でも、よく考えると、お店の売り上げには、貢献してないなぁ、むしろマイ?、、、反省。
>常連がドッドとフル装備の機材一式担いで集まって記念撮影。
やー、私の場合だって、みんながカメラ抱えてくるくる回ってくれたら本望デスヨ。でも、せいのさん、私なんぞより、よっぽど、しゃきっとされていて、まだまだ現役デス。