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岩永時計店

岩永時計店

Open Panorama明治29年(1896年)創業、小樽の岩永時計店である。店内には、古い掛け時計、珍しい機械式腕時計等が多数展示されている。そして中央には店のシンボルである大きな古時計がある。

この大きな古時計、創業時に横浜の商社から購入したフランス製で現在113歳、今も現役で時を刻んでいる。専務取締役の岩永篤さんにお話を伺った。「この時計、ゼンマイ式と違い重力の力を利用した分銅引きなので構造がシンプルで壊れにくいんです」とのこと。分銅引きとは、ヒモに吊るされた分銅が落ちる力を利用して動くシステムらしい。

分銅引き大時計

分銅引き大時計

TIMEKEEPER古時計どっとコムにかなり詳しく書かれていた。

J.COLOMB & Coは、当時、横浜で時計を輸入販売していた外国の商社(商館)の名前だった。明治時代、この商館が販売した分銅引き大時計は、内部の機械は輸入、外箱は国産のいわゆる和洋折衷スタイルだったらしい。そう言えば、この外箱、菊の紋章が多数ちりばめられており、とても日本的な印象である。

創業者から4代目の岩永さんにとっては、すでに「おじいさんの古時計」を超えてしまっている訳だが、そのドッシリした姿は、小樽の街や人々を見守っているような包容力や存在感を感じさせる時計であった。

店内の一角には、時計修理の作業場がある。数年前、長く勤められていた、腕の良い職人さんが亡くなられてからは使われていないそうだ。無理を言って中を拝見させていただいた。作業机の上は、部品や道具が置かれたままの状態で、職人さんの気配を感じるような、そんな空気が漂っていた。

岩永時計店

岩永時計店

この岩永時計店、その建物も創業当時の姿を残した貴重なものである。戦後、老朽化の為、補修や改造がなされたようだが、現在は復元され、創業当時の姿を取り戻している。岩永さん曰く「屋根の上のシャチホコの復元には、職人さんから、やってみないと、いくらかかるか分らないと言われました」とのこと。復元には、かなり御苦労があったようだ。

建物を正面から見ると、二階中央にある大きな扉とバルコニーが目を引く。当時、岩永時計店には、店員による楽隊があり、このバルコニーで演奏もされたそうだ。なんとハイカラな時計店だったのだろう。楽隊の演奏は、小樽の街に、爽やかな西の風を吹き込んだに違いない、きっと…。

現在、この岩永時計店の建物は、小樽市指定歴史的建造物に指定されており、1993年(平成5年)には、第六回小樽市都市景観賞を受賞している。

【岩永時計店】
住所:北海道小樽市堺町1番21号
建築年:明治29年(1896年)
構造:木骨石造2階建

【関連情報】
岩永時計店
Wikipedia:小樽市指定歴史的建造物
Wikipedia:商館
TIMEKEEPER古時計どっとコム

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  1. ksmtです。ごぶさたしています。
    TOKINA 10-17mmはなかなか良いようですね。私には思いつきませんが、ズームを使った秘策があるのですね、きっと。ひょっとして、露光間ズームとかですか?

    • keiji
    • 2009年 7月 01日

    ksmtさん、どーも、おひさデス。
    >ひょっとして、露光間ズームとかですか?
    いえいえ、そんな高度な腕持ってませんヨ。
    一方向3枚のブラケット撮影なんで、
    場所によっては、ブレブレかも、、、(汗
    ksmtさんと同じ5Dになってから、色々楽しんでおります。

    >TOKINA 10-17mmはなかなか良いようですね。
    ズームのロックが出来ないのはイマイチですが、結構気に入っております、ハイ。

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