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イコロの森 - 夏

イコロの森 – 夏

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Open Panorama夏のイコロの森へ行って来ました。イコロの森は2008年4月にオープンした森の中のガーデンです。訪れた7月29日には、ボーダーガーデンが夏の見頃を迎えていました。ボーダーガーデンは、イギリスの庭園様式の一つで、高木、低木、草花、芝生などを組み合わせて帯状に植栽したガーデンです。四季折々、色とりどりの花たちに出逢える庭です。

本場イギリスで学ばれたガーデナーの伊藤幹根さんにお話を伺いました。イコロのボーダーガーデンは、高木にカエデ、エンジの木、モミジなど、低木にはジューンベリー、ウツギの仲間やマユミ、もう少し低いポテンティラなど、花も持つ低木類を入れながらその前を宿根草で飾るという構成になっているそうです。イコロは一つ一つのボリュームも多く、空間の作り方が大胆で、男らしいねと言われることもあるそうです。なかなか一般の庭ではできないところも楽しんでもらいたいとのお話でした。

イコロの森は、ボーダーガーデンの他にもコニファーガーデン、グラスガーデン、ナチュラルガーデン、ロックガーデン、ホワイトガーデン、ローズガーデン、ドライガーデン、レストランガーデン、ウッドランドガーデン(森林ガーデン)と10の庭が楽しめます。

拡張中のウッドランドガーデンは来春オープンの予定だそうです。ガーデナーのみなさんの庭への思いが、ブログ「ガーデナー日記」に綴られています。

庭の他にもレストラン「トマティーヨ」や、ギャラリー「森の学校」、イコロで焼いている炭や北海道の作家のクラフトなど購入できるガーデンショップ、約2000種類の苗や、園芸用品の買えるショップもあります。ガーデニングの好きな方はたっぷり時間をかけて楽しめることでしょう。

小さい頃、庭にござを敷いてその上で日がな一日過ごすのが好きでした。ツツジや真っ赤なサルビア、ホウセンカ、松葉牡丹、赤い実のなるアオキ…蜂の巣をつついて蜜蜂にも刺された小さな庭を久しぶりに想い出しました。

「不思議の国のアリス」の物語も庭から始まりました。映画「ノッティングヒルの恋人」にも特別な庭が登場しました。梨木香歩著「家守綺譚」では、主人公が庭のサルスベリに本を読んで聞かせました。

人が庭を愛し育てますが、時を重ねて、庭が人を見守る存在になって行く気がします。ここイコロでも季節を重ねるごとに変化して行く庭に出会えそうです。

こんな庭の本お薦めです。
・「裏庭」梨木香歩(新潮社)
・絵本「ラッセのにわで」作・絵:エルサ・ベスコフ 訳:石井登志子(徳間書店)
・「これがわれらのコンテナーガーデン」柳生真吾 田辺正則 柳生博(辰巳出版)
・「A Child’s Garden of Verses」Robert Louis Stevenson & Eve Garnett(A PUFFIN BOOK)
・雑誌「ビズ」ローズマリー・ヴェレイ特集 2000年12月号(プレジデント社)

p.s.
大男が、遊びにくる子どもたちを庭から追い出したら、その庭にだけ春が来なかった…オスカー・ワイルド「わがままな大男」の物語も好きだった。

【関連情報】
イコロの森

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panoramas:イコロの森は春近し
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review:「イコロの森」はココロを繋ぐ

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